2006/7/8 土曜日

Word2007用ODFアドインをチェックする

7月5日にMicrosoftが公開した「ODF Add-in for Word 2007」を試してみました。
「ODF Add-in for Word 2007」は、OpenOffice.orgで使われているODFファイルをWordで読み書きできるようにするためのアドインで、オープンソースで開発中です。まだα版で、「読み込み」機能のみで、「保存」はできません。完成予定は2006年末、Excel用およびPowerPoint用は2007年に提供される予定です。

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画面01(クリックで拡大)
アドインをインストールすると、「Microsoft Office」ボタン(現バージョンの「ファイル」メニュー)に「ODF」コマンドが追加されます。
「読み込み」機能のみで、「保存」機能はグレイアウトされています。


画面02(クリックで拡大)
これはOpenOffice.org2.0.2のWriterで作成した変換テスト用のドキュメントです。

【機能の解説】
・「標準」のページスタイルで作成しました。行数や文字数は指定しない「標準の文字数を使う」の設定です。
・ヘッダーには「ファイル名」と「日付」のフィールドを設定しました。「日付」フィールドは右寄せ(右揃えタブ)で配置されています。
・中央揃えのタイトルは、「ゴシック」フォントと18ポイントの文字サイズが設定してあります。
・1行目に「取消線」、2行目に「文字色」、3行目に「斜体」が設定されています。
・2つの目の段落には、「文字サイズ」と「ルビ」が設定されています。それに合わせて、自動的に行間隔が広がっています。
・「範囲」を挿入して、本文の一部に段組を設定してみました。Writerの「範囲」機能は、Wordでは「セクション」にあたる機能です。この範囲には薄い黄色の背景色を設定してあります。
・次の段落には、インデントが設定してあります。行頭および行末の両側をインデントしています。
・下から2つめの段落には、段落の背景色を設定してあります。
・本文の上から4行目と下から4行目に禁則文字のぶら下げ処理があります(拗音、読点)。

では、このドキュメントをWord2007で開きましょう。
コンバートには少し時間がかかります(プログラスバーが表示されます)。


画面03(クリックで拡大)
これはWord2007の画面です。

【機能の解説】
・Wordの標準のページ設定で読み込まれています。つまり「行数のみを指定する」(36行)で、文字送りはWordの既定値です。そのため上下左右の余白や文字間隔が違っています。
・ヘッダーに設定したフィールドは、ファイル名、日付ともに失われています
・中央揃えのタイトルは、文字サイズは引き継がれましたが、フォントは失われました。
・取消線は失われました。文字色と斜体はOKです。
・2つめの段落の、文字サイズは引き継がれ、ルビは本文になってしまいました。ところが、行間が自動的に拡大した設定はそのまま残っています。
・段組を設定した範囲は、「範囲」そのものが失われ、単なる本文となっています。
・段落に設定したインデントはそのまま有効となっています。
・段落に背景色を設定した部分は、色の設定が失われ反転表示(黒地に白文字)になってしまいました。
・文字詰めが変わったために禁則対象となる文字の部分が変わっていますが、読点のぶら下げ処理は機能していることがわかります。文字数を編集して拗音の部分をチェックしてみると、拗音は禁則対処とならないようです(画面は省略)。Wordの標準の禁則方法にもとづいて処理がおこなわれているのでしょう。

もうひとつ、縦書きの表をテストしてみます。

画面04(クリックで拡大)
このドキュメントは日本ユーザー会のFAQ(faq/2/7)で使用したものです。


画面05(クリックで拡大)
上記のドキュメントをWord2007で開いた状態
・表枠と表内のテキストデータは読み込まれましたが、縦書きの設定は無視され、セル内の上下の位置指定も解除されてしまいました。また、セルの塗りつぶし色指定は読み込まれませんでした。


画面06(クリックで拡大)
Word2007で、似たようなセル色を設定したのがこの画面です。
白く見えていたセルも文字列データは読み込まれていたことが分かります。

【まとめ】
全体の印象としては、基本機能の半分程度は完成しているという感じです。
OpenOffice.orgとMicrosoft Officeの両方がコンバータを備えて、その完成度が高まれば、私が運営している『互換性研究室』は必要なくなるでしょう。その日は近いという気がします。

(この記事は『互換性研究室』のWebサイトにも載せました)

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